税務調査で調査官が作成した書面に署名押印を求められたら・・・

税務調査で調査官が作成した書面に署名押印を求められたら・・・

税務調査を受けると、調査官から「質問応答記録書」という

書面に署名・押印を求められることがあります。

質問応答記録書とは、税務調査の中で判明した事実関係などを記載し、

その内容に間違いがないことを証するための書面です。

 

なぜ署名・押印を要請されるのか

なぜ、調査官が質問応答記録書に署名・押印を要請するか、

というと、これが重要な証拠になるからです。

税務調査では事実関係が不明確・不明瞭であることがよくあって、

調査官としては申告内容を否認、追徴税額を課すためには、

証拠がない(足りない)場合に、

質問応答記録書を作成して署名・押印を求めてくることになります。

いわば、「自供」を書面にしたものと考えればいいでしょう。

 

根拠・証拠として取り扱われる

また、質問応答記録書は通常、調査官が書面を作成し、印刷して持参。

税務調査の中で、それを読み上げたうえで、

「この内容に間違いありませんか?間違いないなら、署名・押印してください」と要請されます。

国税の人間が書いた書面ですから、納税者にとって有利な内容であるはずがなく、

あくまでも追徴課税の根拠・証拠として取り扱われることになります。

 

どう対応すべきか

さて、この書面に対する署名・押印を調査官から求められた場合、

どのように対応すべきでしょうか。

国税の内部規定に、下記のように記載があります。

 

「質問応答記録書作成の手引について(情報)」

(国税庁 課税総括課情報 第3号 平成25年6月26日)

問15 「回答者が署名押印を拒否した場合は、どのようにすればよいのか」

(答)

読み上げ・提示の後、回答者から回答内容に誤りがないことを確認した上で、

その旨を証するため、末尾に「回答者」と表記した右横のスペースに回答者の署名押印を求めることとなるが、

署名押印は回答者の任意で行うべきものであり、これを強要していると受け止められないよう留意する。

 

 

ここに明記されているとおり、質問応答記録書への署名押印を要請されても、

 

〇署名押印するかしないかは納税者の自由(任意)

 

〇国税の調査官も強要はできない

 

ということです。

 

不利になるのか?

調査官のこのような要請を断ると、税務調査で不利になるのでは?

と考える方も多いようですが、それはまったくの逆です。

このような書面に署名押印し提出してしまうからこそ、

追徴税額を課されるための証拠を国税に与えることになり、不利になってしまうのです。

むしろ、逆の考え方をすれば、調査官が書面への署名押印を求める、ということは、

このような書面を提出しなければ、課税する証拠がない、ということの証左でもあります。

 

税務調査で書面への署名押印を求められた場合、上記の根拠をもって明確に断るべきなのです。

自らが不利になるようなことをしないよう強くおすすめします。

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