税務調査でリベート・キックバックを追及されたくない場合の処理方法

税務調査でリベート・キックバックを追及されたくない場合の処理方法

リベート・キックバックの支払いについては、

業種・業態に限らず多くの会社で存在しますが、

それ自体が直接的に税務上問題になるわけではありません。

一方で、税務調査においてはリベート・キックバックを支払った相手方が、

その受け取った金銭等を申告していない場合など、追及を受けることになります。

また、リベート・キックバックを支払った相手方が会社員であった場合などは、

勤務先にリベートを受け取っていた事実がバレる可能性が高まるなど、

税務リスク以外のリスクが生じることもありますから、注意が必要になります。

 

「謝礼などのリベートは税務調査でどう問題になるのか?」

http://kachiel.jp/blog/%E7%9B%B8%E6%89%8B%E6%96%B9%E3%82%92%E6%98%8E%E3%81%8B%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84%E6%94%AF%E5%87%BA%E3%81%AF%E3%83%BB%E3%83%BB%E3%83%BB/

今回は、税務調査でリベート・キックバックを追及されたくない場合の処理方法を教えましょう。

 

社長の役員報酬手取り額からリベートを払う

 

税務調査でリベート・キックバックを追及されたくない場合、

社長が受け取った役員報酬の手取り額(社会保険・源泉所得税差引き後)から

リベート・キックバックを支払うことです。

このように処理すると、

「えっ!?それって社長の個人的なお金から支出しているから、

会社の経費(損金)になっていないよね?」

と思われるのですが、そうとも言えません。

これに関しては、下記で具体的に説明します。

 

まず、役員報酬の手取り額からリベートを支払った場合、

税務調査でその相手方を追及されることはありません。

なぜなら、リベートの支払い自体が法人の帳簿に載らないからです。

役員報酬の手取り額から支出するということは、

あくまでも個人的な支出という取扱いになりますので、

役員報酬の金額・支払いは帳簿に載りますが、

そのあとに社長個人がリベートを取引先に支払ったことまで、

税務署はわかるはずがないのです。

 

実際の金額で考えてみましょう

 

年間に発生する支払いリベートを100万円として考えてみましょう。

役員報酬の金額によって税率はかわりますが、

それほど高い設定でないのであれば、

役員報酬を年間150万円程度上げます。

役員報酬は(過大でない限り)損金になります。

具体的に考えてみましょう。

 

〇役員報酬:800万円

〇役員報酬の手取り額(社会保険・源泉所得税差引き後):600万円(概算です)

〇増額後の役員報酬:950万円

〇増額後の役員報酬の手取り額(社会保険・源泉所得税差引き後):700万円(概算です)

 

役員報酬を150万円増額させた結果として、社長の手取り額は100万円増えました。

この100万円を原資に、リベートやキックバックを取引先に支払うということです。

一方で、増額後の役員報酬950万円は経費(損金)になりますから、

支払うリベートが経費になっていないわけではありません。

取引全体としてみれば、

 

〇役員報酬増額分の150万円分が追加で経費になる

〇リベート100万円は経費にしない

〇社長個人の手取り額は変わらない

〇ただし、役員報酬増額分の社会保険料や源泉所得税は増える

 

となっているわけです。

 

事業・経営を考えると何が得なのか?

 

上記のシミュレーションは、あえて単純化して解説しています。

もちろんこの方法をとっても、

社会保険料や源泉所得税が増えていますので、

支払ったリベートが全額経費(損金)になるわけではありません。

 

しかし、「相手方を明かしたくない」ということを最優先で考えるのであれば、

この方法をとることがもっとも現実的ですし、

かつ税務調査でモメる・追及されることがなくなるというメリットがあります。

また、交際費が800万円を超えている法人では、

この方法によって、実質的な実効税率が下がる可能性があります。

 

ここで大事なのは「何を優先するか?」です。

会社としては税務リスク(税金が多少増えること)よりも、

取引先に対するリベート・キックバックを追及されることの方が困る、

取引を停止されたらもっと困る、というのが本音でしょう。

事業・経営上はリベートが必要であって、

かつ相手方を明かせない、という優先順位を

つけるのであれば、ある程度の課税を受けても、

役員報酬から支出した方がいいことになります。

 

ぜひ参考にしてください。

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